ダボス会議で見たマンデラ氏
来年1月、スイスのダボスで開催されるダボス会議に中国の習近平国家主席が出席するとのことだ。
1990年代、2回、偶々、随行員としてこの会議を傍聴したことがある。
・・・いずれにしても世界中の主として政財界のオンパレードだった(但し、当時日本ではこの会議はまだ余りしられておらず、日本人幹部に出席を突然キャンセルされたり、良いホテルが予約出来ていないと苦情を言われ不評であった)。
ダボス会議のセレモニーが終わり、設定した夕食会も終わりホッとして、バー(ビールやワインを飲める居酒屋)にブラブラと入った。
席に座り、あるコーナーをみると異様な人だかりと熱気だ!
・・・テレビで見覚えのある、アパルトヘイト反対運動のリーダー、ネルソン・マンデラ氏がそこにいた!
温厚そうな黒人男性がそこでほほ笑んでいた。
彼が獄中から釈放されたのは1990年、・・・それまでは囚われの人間だったが、一躍時代のヒーローになった。
現在、日本は、中国などとアフリカ大陸で資源競争をやっているとのことだが、なんだか意味のない競争をしているような思いがしてならない。
アパルトヘイト時代に日本人は黄色人種であるにも拘わらず、「名誉白人」ということで南アフリカでは露骨な差別を受けなかった。当時欧米諸国から貿易制裁を受けていた南アにとって経済大国日本は貴重な存在だった。・・・このため、ILO(国際労働機関)では日本の南アに対する対応で非難決議もされている。
一方の中国は解放運動側に歴史的に立っている。
・・・お隣の国との関係では余りカッカしないほうがいい。
さて、ダボスは本来はスキーリゾート地だ。冬に行く機会があれば、是非、トライしてほしい。素晴らしい雪質だ。ソニーの創業者・盛田昭夫氏はスキーのためこの地に別荘を有していたと聞いたことがある。勿論、彼は1980年代からダボス会議の常連だったそうである。