相手の立場に立って考える:韓国の慰安婦像問題
・・・、日本と韓国の関係がまた険悪になってきた・・・お隣の国との関係は本当に
難しい。
但し、最近気になっているのは、この問題についての日本のメディアの報道だ。
日本のメディアのロジックはハッキリしている。「昨年、慰安婦問題は政府間で解決した。双方で合意したこと(日本は10億円を拠出する。韓国は慰安婦像を含め対処する)を守るべきだ」、ということだ。
残念ながら、「問題解決が進展しない状況の根底」にあるのは、多分、「韓国国民の民意」だと思う。政府間の「合意」に韓国国民が納得していないのだ。
そして韓国で急速に盛り上がってきた現在の大統領批判がそれを加速させている。
こうした一連の流れの中で、「韓国は約束を守らない」従って「日本の不満足な意思
を明確に示すべきだ」・・・、こんな流れから今回の日本国大使の本国帰還となったのだろう。
・・・、それでは日本は政府間の約束を必ず守ってきたのだろうか?
現在国内で最重要課題となっている(成って来た)、「沖縄の普天間基地を辺野古に移設すること」は、数十年前、米軍兵士による少女暴行事件などもあり、当時の橋本首相とクリントン大統領が政府間で約束したことだ。・・・、現実には遅々としてすすんでいない。・・・、いくら政府間で約束しても、「民意の同意」が無ければ進展しない。我が国の場合は地元の沖縄県民の「民意」だ。
「慰安婦問題」も「基地問題」も進展する鍵は「民意」にあると思う。
・・・、今回の問題について、現在の日本のメディアには「政府間の約束」のみを声高に言って、「民意」に触れた報道は少ないように思えるのは、穿った見方だろうか?
相手の立場に立って考えることは、問題解決の基本だと思う。
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